なんごくのブログ

シンガポール→マレーシアで暮らしていた元駐在妻。2019年夏に本帰国しました。おでかけ・グルメ・その他なんでも。

駐妻が働くということ

ぐっちぐちの愚痴です。長いです。

 

ご挨拶にも書いた通り、私、日本でフリーランスライターをしておりました。

会社で働きながら子どもを育てることに限界を感じ、家でもできる仕事を探した結果、行き着いた仕事。

ネット環境さえあれば、世界中どこに行ってもできるありがたい仕事だと思っております。

 

細々とはいえ、こんな私に依頼してくれるクライアントもいるし、やっぱりこちらでも続けたい。

そんな矢先、会社員時代の知り合いから「シンガポールに会社があり、LOC出すからちょっと手伝ってくれないか。在宅でOK。」と有難いお話ももらいました。

 

じゃあこの機会に、夫の会社に改めて聞いてみようか、と夫に下記問い合わせを出しでもらいました。

(実は、ちょっと前に「扶養内なら在宅で働いてもいいかな~?」人事担当者「いいんじゃない?」という軽いやり取りがあったので安心していた部分もある)

 

「日本でもやっていたライターの仕事を続けたい。MOMに確認し、一定の条件下であれば差し支えないと言われた。更に、別の案件でLOCを出してくれそうな仕事もある。合わせても扶養内の収入。前回問い合わせの時はOKとのことだったが、改めて聞きたい。やっても問題ないよね?」

 

・人事(上長)の回答

(※①は私の超意訳です。実際はすごく遠回しな日本語。②はほぼそのまま)

 

人事回答①:「えーーーーー!?前例無いよ。法律とか税金とかめんどくさくなるか

らやめてよ、その分手当出してるじゃん、働かなくても十分生活できるでしょ、何か

あっても責任取れないし困るよ」

(ここまでは素直に分かります。そうですね、住居費や保険などのお手当もらっていますものね。いつもありがとうございます。感謝しております。)

 

人事回答②:「奥さんそんなに働きたいなら、連れてこなきゃよかったんじゃない

       の?」

 

 

もうね、②にですね、かっちいいいいいんブチブチブチっときました。

 

 

駐妻が子育てや趣味以外にやりがいを求めたり、「社会と繋がっていたい」「キャリアを少しでも形成したい」と思うことってそんなに悪いことですかね。

(そもそも私、お稽古やらに興味が無い。)

 

「そんなに働きたいんだったら、シンガポール来るなよ。親子離れ離れになるけど、旦那を単身赴任させて、そっちは日本にいろよ」ってまで言われるようなこと?

 

ていうか、扶養内で在宅で働きたいってのが「そんなに働きたいなら」とまで言われるようなこと??

(それとも、「扶養内で大した収入ないくせにそこまでして」ってことなのか?)

 

夫が単身赴任している一年間、魔の二歳児を抱え、諸事情で実家にも帰れず、ほぼ二人で頑張って生活しました。

年に何回かしかない夫の一時帰国を指折り数え、毎晩フェイスタイムやLINEで夫と話し、「パパに早く会いたいね、でもお仕事だからね」なんて話していました。

もう体調も精神面もボロボロで(これは私のメンタルの弱さも一因だけど)、娘をシッターさんに預けては通院。

通い妻をしたくとも、「単身赴任手当をもらってる立場だから、家族がシンガポールに頻繁に来るのは余り歓迎されない」と言われ却下。

 

それでも、「夫が希望した仕事ができているんだから、私は日本で頑張らなければ」と思い、友人家族や夫の支えもあり、何とか踏ん張れた一年でした。

11月に娘の幼稚園も無事決まり、ホッとした矢先に「家族帯同が許された」と急な連絡。そこからバタバタと準備し、年明けに来星。

夫が安心して仕事に励めるよう、私なりに精一杯日本で頑張った一年だったのです。

 

ほんのちょっとは会社も「あそこは小さい子もいるのに単身赴任で、奥さんも頑張ってるよねー」なんて、思ってくれてるのかなぁと期待していたわけです。

でもそんな事はちっとも無く、

「何だかめんどくさいこと言ってる。それならそのまま日本いればよかったのにー」

と言われる存在なわけです。

 

いや、そりゃ分かりますよ。

住居費だって単身赴任の時より上がったし、立派なコンドに住まわせてもらってますし、保険は無料だし、日系スーパーで買い物しても破産しないお給料は頂いているし。

でも、世間の皆様が思っているほど、今のご時世高い給料は頂いておりませんよ。

私だって、周りの奥様だってとても質素。

3~5倍する日本の食品買うだけでお金が飛んでいくもの。

 

それに、もし私が

「住居費を単身赴任時の価格に下げて下さい。家賃の差額、保険は自分で払います。配偶者控除はお手数ですが確定申告時に申請しないようお願いします。」

って言っても、きっと

「前例が無いしその手間がかかる…他の人とのバランスが云々」とか言ってしぶるよね?

(現に、夫がその旨反論したら、「それはちょっと話が複雑に…」と言われたらしい)

 

要するに、「駐妻は余計なこと言わず、何もするな」ということですよね。

『駐妻=夫の従属物』という方程式をまざまざと見せつけられました。

 

会社の立場で考えると、分かる部分もあるし、

「会社のおかげで滞在させてもらってる立場でワガママを言って申し訳ないな」

という気持ちもあります。

 

この文章を読んで「贅沢言ってんじゃねーぞコイツ」と思う方もいらっしゃるでしょう。(「駐妻 働く」はお役立ち掲示板では必ず荒れるテーマですし)

 

でもなー、「奥さんそんな働きたいなら、連れてこなきゃよかったんじゃない?」

という発言だけはどうしても許せないのです。

 

私は、「働きたい」という、日本国憲法にも保障されている思いを抱くことも許されない存在なのか。

 

まさか異国の地で、学生時代に学んだ憲法条文を噛みしめることになるとは思わなかった。

日本国憲法 第二十七条 

すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。

 

 

今回の件で、唯一の救いは夫が理解を示してくれていること。

私には勿体ない人だ。

 

夫を単身赴任扱いにしてもらうことを含め、色々な方法を考えてみよう。

 書いたら、かなりスッキリしました。グチグチとした話をお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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